防災
災害は避けることができません。近年大きな地震が続き、阪神淡路大震災や新潟中越大震災は記憶に新しいことと思います。
地震の揺れや、物による衝撃で割れたガラスは、鋭い刃物として人々を傷つけてしまいます。もし災害時、自分や家族が窓のそばにいたら…。快適な空間を作り出していたガラスが凶器に変貌してしまいます。
これから考えるのは、もしものときにガラスを凶器に変えない、安全なガラスです。
ガラスは私たちにどのような被害を招くのでしょうか。
大きく分けて3つのパターンがあると考えられます。それは「地震」「強風」「日常生活」です。
4万人以上もの負傷者を生んだ阪神淡路大震災でも、約1割がガラスによる負傷だったと報告されています。
今日では、人の衝突が予想される場所では安全ガラスの使用が求められており、衝突時の怪我を防ぐ安全設計が求められています。
災害などで割れても危険を最小限に抑えられるガラス、それが防災ガラスです。防災ガラスには主に合せガラスが該当します。ガラスとガラスの間に挟みこんである強靭な中間膜が、高い耐貫通性能と耐飛散性能を持ち、衝撃によりガラスが割れても、破片が落ちることがほとんどありません。
合せガラスは通常のガラスと比べて、破損した時の飛散率が極めて低く、また飛散した破片もごく小さなものしか飛散しないので、防災性能に優れているといえます。また、合せガラスには紫外線カット性能があり、99%以上の紫外線をカットすることができ、家具やカーテンの変色や褪色防止にも有効です。
防災ガラスの一つである「セキュオ」シリーズは、高い防犯性能を発揮し、バール等の工具を使っても容易に破れない防犯ガラスでもあります。また、同じ合せガラスの「ソノグラス」は、高い遮音性をもち、防音工事に役立つ防音ガラスです。もちろん防災ガラスでもあります。
そのほかにも、様々な機能を持った合せガラスがあり、そのすべてが防災ガラスとしての性能を持っているので、用途に合せたガラスを選んでいただくことができます。
【防犯合せガラス】
窓からの侵入を防ぐためには、破壊して侵入するのに時間がかかり、さらには大きな音のするガラスの選択が必要です。セキュオは、2枚のガラスの間に強靱な厚い中間膜やポリカーボネート板を挟み込んだ合せガラス。ドライバーによる「こじ破り」、バールなどによる「打ち破り」に高い抵抗力を発揮します。
【防音合せガラス】
二枚のガラスの間に遮音性能を高めた特殊中間膜をはさんだ合わせガラスです。一枚ガラスでは人がもっとも感じやすい音の周波数域(1~2KHz)で遮音性能が低下しますが、ソノグラスはその低下を防ぎ、音域全体にわたる遮音性能を実現しています。